カレンダーで見るカナディアンロッキー旅のシーズン
カナディアンロッキー旅はいつがおすすめなの?エメラルド色に輝く湖を想像して来てみたら、真っ白に凍って一面が雪景色だった。。!インターネットが発展する前はそんなハプニングも少なからずありました。
バンフは1年の半分は冬と言われています。冬のロッキーも素晴らしく美しいですが、鮮やかな色の湖を見るなら5月下旬〜9月下旬に合わせてプランを立てるのが最適。
反対にアイスバブルと呼ばれる、湖の中の気泡がそのまま凍る幻想的な現象は11月〜2月がチャンスです。
12ヵ月の間に移りゆくカナディアンロッキーの景色と、イベントをカレンダーで見てみましょう!
1月
New year Ice Magic(Lake Louise)
新たな年を迎えて最初に行われるイベントは氷の彫刻コンテスト!
会場は夏は美しい湖として有名なレイクルイーズで、コンテストは毎年1月中旬〜下旬にかけて開催されています。
夏とはまったく違う雪と氷の世界を堪能でき、写真撮影にもおすすめのスポットです。
Snow Festival(Banff Downtown)
こちらは氷ではなく雪で作られた雪像の祭典です。
バンフ市内の中心あたりで毎年1月下旬に10日間ほど開催されます。毎日マイナス気温を保つバンフならではの冬の芸術です!
湖の様子
バンフから車で1時間ほどの場所にあるボウレイクの1月の様子。湖が凍り、夏には行けない湖の真ん中まで行くことができます。
2月
アブラハムレイクのアイスバブル
2月にはテレビ番組でも取り上げられたことのある、アブラハムレイクのアイスバブルを見るチャンスです。ただし、湖の条件、道路状況などがそろわないと見ることはできないので、かなり貴重!
湖の様子
3月
春スキー、スノーボード
12〜2月はマイナス30度近くなる日もありますが、3月頃から少しずつ気温が上がり快適な環境でスキーやスノーボードを楽しめます。
湖の様子
4月
コロンビア大氷原オープン
夏季限定のアクティビティであるコロンビア大氷原の雪上車観光がオープン。
「雪上車」という貴重な乗り物に乗り氷原まで行ける観光ツアーは、世界でもここカナダだけ!雪上車との記念撮影は、数年後でもカナダ旅の記憶を思い出させてくれることでしょう。
湖の様子
年にもよりますが、少しずつレイクルイーズの湖も溶け始めます。でも、あのエメラルド色の湖の姿を現すまでにはまだ時間がかかります。
5月
モレーン湖オープン(下旬)
5月下旬の国民的祝日であるヴィクトリアデーを過ぎると、モレーン湖がオープンします。
正確には冬は雪のために封鎖されているモレーン湖への道路が開放されます。
ちなみにヴィクトリアデーとは、イギリスのヴィクトリア元女王の誕生日(1819年5月24日)をお祝いする日です。日にちは5月25日より前であり直近の月曜日の祝日のため、毎年変わります。
アツモリソウの開花
5月から6月にかけて高山植物アツモリソウが開花し、カナディアンロッキーの春の訪れを知らせてくれます。
アツモリソウは和名で、英名はYellow Lady’s Slipper「黄色の女性のスリッパ」というユニークな名で呼ばれています。花(唇弁しんべん)の形がスリッパに見えることが由来となっています。
バンフの街中で見ることはなく、ヤムナスカ山などのハイキングで出会う確率が高いです。
湖の様子
モレーン湖がオープンしますが、まだ開いたばかりの5月下旬はところどころ湖は凍っており、水かさも少ないです。しかし透き通るような湖面に映る山々を見れるチャンスはあります。
6月
ペイトー湖オープン
カナディアンロッキーの湖の中でも、トップ3に入るほど観光客に人気の、ペイトー湖は6月頃オープンします。正確な日程は雪などの自然状況を見てバンフ国立公園管理局が決定するため、地元ガイドにも分かりません。(2021年は8月まで封鎖予定)
オープン直後のペイトー湖の繊細な湖の色は必見です!
タカカウの滝オープン(下旬)
ヨーホー国立公園にあるタカカウの滝がオープン。
冬は雪崩の危険もあり封鎖されているような険しい山道の先にあります。滝の高さは諸説ありますが、東京タワーがすっぽり入るぐらい高さのある滝です。
遊歩道を10分ほど歩けば滝の目の前まで行くことができ、ゴウゴウと流れ落ちる姿に圧倒されます。ここも夏季限定スポットなのでぜひ立ち寄りたいポイントです!
キャンプ場がオープン(中旬)
国立公園内にはいくつかのキャンプ場が設けられており、6月中旬頃にはほぼ全てのキャンプ場が開放されます。
キャンプ場はファーストカム・ファーストサーブと言って早い者勝ちの所と、事前予約の所があります。夏と言っても朝晩は冷え込むので防寒具は必須アイテムです。
湖の様子
7月
カナダデー(カナダ建国記念日)
7月1日のカナダデーはカナダの建国記念日です。
各地域ではパレードやイベントが行われますが、バンフも例外ではなくバンフの大通りを正装に身を包んだ「マウンティー(王立カナダ騎馬警察)」や地元の人や企業によるパレードが行われます。
この日を目安として、北米の本格的な夏休みが始まり7〜8月は一年でもっともバンフの街が賑やかになります。
スタンピードフェスティバル(カルガリー)
バンフから車で1時間45分ほどの場所にある大都市カルガリーでカウボーイの祭典Stampedeが開催されます。
毎年7月上旬の10日間に渡って開催され、メインイベントであるロデオのコンテストやカナダらしい出店、移動式遊園地などで盛り上がります。
ヒーリーメドウのカタクリのお花畑
6月〜7月は高山植物を多く見ることができる時期で、お花や植物が好きな人におすすめのハイキングシーズンです。
なかでも、見渡す限り一面に広がるヒーリーメドウのカタクリのお花畑は地元でも大変有名です。
自然とのタイミングが合えば、どこまでも続きそうな可憐なカタクリの花たちに囲まれながらのハイキングを楽しめます。
湖の様子
エメラルド色に輝く美しいレイクルイーズを目にできるチャンスの時期です。
氷河の解け水が湖になっており、夏でも日によっては寒さを感じることがあるので、念願の湖を堪能するためにも暖かい上着は持っていきましょう。
8月
8月は大きな祝日やイベントはなく、観光客から地元民まで残りわずかな夏を満喫しています!
湖の様子
カナディアンロッキーの湖がより深みのある濃い色へと姿を変える時期です。
山火事跡によく咲く赤紫色のヤナギランを見かけるようになり、短い夏から秋へと少しずつ移っていきます。
9月
ラーチの黄葉(下旬)
9月中旬から10月初旬にかけて、青々とした森が黄金色の森へと姿を変えます。
その正体は黄葉したラーチ、日本語ではカラマツの木です。
黄色い木々の間を進む黄葉ハイキングの時期で、モレーン湖付近のラーチバレーはその名の通りカラマツの群生地として知られています。
しかし9月になると秋だな〜と感慨にふける間もなく突然に雪が降ることもあり、雪の中を黄葉ハイキングするなんていう姿も珍しくありません。
アスペンの黄葉
高山に自生するラーチの黄葉と別に、アスペンというポプラの木の黄葉もこの時期の見所です。
アスペンはカルガリーからバンフへの道中でも見ることができ、鮮やかな木々が広大な大地を覆う景色はラーチとはまた違った魅力があります。
湖の様子
透き通るようなカナディアンロッキーの湖に秋色に染まった木々が色を添えてくれます。
10月
コロンビア大氷原の雪上車観光、モレーン湖、タカカウの滝クローズ
ヨーホー国立公園のタカカウの滝は早くて9月下旬、バンフ国立公園のモレーン湖は10月初旬、コロンビア大氷原の雪上車観光は10月中旬頃に道路や営業が閉鎖されます。
降雪状況などによっては予定より早まることもあり、この境目の時期に旅行を計画している場合は注意です。
ハロウィーン
大きなハロウィーンのイベントはバンフ市内では行われていませんが、仮装した子供たちが各家庭を回ったり、大人たちがレストランやバーで楽しむ姿を見かけます。
湖の様子
まもなく閉鎖される10月初旬のモレーン湖の様子です。
少しずつ湖の水量も減り、辺りの山にも降雪が見られ冬支度が進んでいきます。
11月
サンクスギビング
毎年10月の第2月曜日の祝日がサンクスギビングデーです。
もともとは収穫を神様に感謝する日として始まり、現在は家族や親しい人たちと集まって七面鳥などのご馳走を食べる日として続いている行事です。
カナダのサンクスギビングデーは10月ですが、アメリカでは11月の第4木曜日が祝日です。
湖の様子
11月にはほとんどの湖が凍り、バンフの街の近くにあるバーミリオンレイクスではアイスバブルを見れるチャンスです。
アイスバブルは、寒さが増し雪が降り積もるとなかなかお目にかかれない現象です。
また11月はハイキングシーズンも終わり、スキー場もまだオープンしていない時期のため地元民の多くはこの時期に長期休暇をとることが多いです。
クリスマスマーケット
毎年11月に数日間かけて開催されるクリスマスマーケットは、クリスマスにまつわる雑貨をはじめ、地元産のクラフトや食べ物などが集まります。
サンタクロースパレード
バンフの大通りをサンタクロースがパレードし、街もクリスマス一色になります。
クリスマス当日はレストランやお店もほとんどが閉まっていますが、直後はボクシングデーなどのセールも行われます。
12月
湖の様子
稀にボウレイクでは霜の結晶が花のように咲き乱れる様子を目にします。
寒さが厳しくなる冬は、よりカナディアンロッキーの大自然を目の当たりします。
スキー場もオープンし、冬の壮大な景色と共にアクティビティを楽しめる季節がやってきます。