バンフ国立公園にあるゴーストタウン「バンクヘッド」
バンクヘッドとはバンフの町からよく見えるカスケード山の麓にかつて存在した炭鉱町です。蒸気機関車が活躍していた100年以上前にカナダ太平洋鉄道によって運営されていたにぎやかな鉱山の町でした。バンクヘッドの鉄道駅や住居はバンフに移築されたものも多く、現在でも使用されています。小さなお子様のいらっしゃる家族など最適の観光地です。
バンクヘッドは、カナダ太平洋鉄道の機関車とバンフ スプリングス ホテルのボイラーに石炭を供給する町として1903年に設立されました。1905には、住宅、店舗、学校などが設置され。全盛期には、300人の男性が鉱山で働き、年間 200,000 トンの石炭を採掘していました。
バンクヘッドの下にある石炭の供給は豊富でしたが石炭の多くは山壁の奥にあり、鉱山労働者は185 マイル以上のトンネルと換気シャフトのネットワークを掘ることを余儀なくされました。また、石炭の質は決して良いものではなく採掘された鉱石のほぼ半分が「ぼた」として分類されました。
最終的にバンクヘッド鉱山労働者と鉄道との間に労働ストライキが多発し、労働者は賃金上昇を勝ち取りましたがストライキは鉱山の経営自体を問題を悪化させてしまいました。
1922 年4月の大規模ストライキで経営は行き詰まり、鉄道会社は炭鉱を閉鎖しました。バンクヘッドは100%炭鉱依存の町なので、鉱山閉鎖に伴い全ての経済活動がなくなると同時に住民はいなくなりました。
1930 年、国立公園法改正によりバンフでの木材伐採や鉱物採掘が禁止された事により、鉱山再開の道は永遠に閉ざされました。
現在のバンクヘッドは見捨てられた「ゴースト・タウン」として山中に放棄されています。しかながらこのゴーストタウンにはトレイルが整備され解説の看板が設置され当時の賑わいを想像しながら楽しめるちょっとしたハイキングコースになってます。