独自年金計画に揺れるアルバータ州、住民の反応が明らかに
カナダ・アルバータ州カルガリー南部に位置するハイリバーで、新民主党(NDP)による年金制度に関する公開討論会が開催された。参加者の間では、州単独での年金問題解決策に対する慎重な意見が多く聞かれた。
この討論会は、新民主党のシャノン・フィリップス議員とジュリア・ヘイター議員が主催し、統一保守党(UCP)が提案する州独自の年金計画について議論するための州全体のツアーの一環として行われた。討論会の会場となったハイリバー図書館では、カナダ年金制度からの離脱とアルバータ州独自の年金制度構築を支持する声と反対する声が交錯した。
この提案が実現すれば、アルバータ州はケベック州やサスカチュワン州に続き、独自の年金制度を持つ州となる。統一保守党は、州が国の計画から離脱することにより、カナダ年金計画(CPP)から莫大な資金を引き出す権利があるとする報告に基づき、この計画を支持している。
一方、新民主党は提案に反対し、リスクが高く、実施には膨大な費用がかかると主張している。フィリップス議員は、州全体から集まった意見を反映しており、「アルバータ州の住民は、自らの退職後の安全を危険に晒すことを望んでいない」と語った。
討論会は、昨年11月以降開催されている一連のイベントの一つであり、今後もドラムヘラー、エドモントン、カルガリーで追加の討論会が予定されている。住民の間では、既存の危機に直面する中で、さらなる不確実性を招くことに対する懸念が高まっている。