人気のハイキングスポット、「インデファッティガブル」を避けるべき理由

 比較的短時間で絶景を望めるのがカナナスキス・レイクのすぐ横に位置する「インデファティガブル山」。そこから見える景色があまりにも絶景なため、ソーシャルメディア、特にインスタグラムのようなアプリで近年大人気になっています。

 ちなみにインデファティガブルの意味は「疲れ知らず」。上に登ったら絶景なのでその名前が付いているのかと思っていたのですが、実際は第一次世界大戦中の英国の戦艦、インデファティガブルにちなんで名付けられました。

 2005年この山に登る公式トレールはアルバータパークスによって廃止されました。トレイルにかかる2つの橋とベンチが撤去され、トレイルが廃止されたことを示す標識がトレイルヘッドの近くに建てらています。残念ながら、多くのユーザーはトレイルの廃止されたステータスに気付いていないか、理由を理解していない、もしくは単にそれを完全に無視しています。

 トレイルの廃止の背後にある理論的根拠はすばりグリズリーの保護です。トレイル周辺で人間とグリズリーの接触頻度が高すぎて生息地を効果的に保護できないことが調査で判明しました。

 2010年に発行されたレポートでは、グリズリーズはこの州内で絶滅の危機に瀕していると記載されています。クマを保護するためにトレイル完全に閉鎖することを提案する人もいますが、関係各機関の仕組み上簡単ではないようです。

 アルバータ州立公園によって公式のハイキングトレイルから外されましたが、多くのガイドブックや地域の様々なハイキングマップやアプリに残っています。
 グーグル検索すると、インデファティガブル山が最高の目的地として宣伝している無数のウェブサイトやオンラインハイキングガイドが見つかります。これらのウェブページの中には、現在のステータスに言及しているものもあれば、全く言及していないものもあります。また、トレイルを「クローズ」として発表しているものもあります。
 つまりトレイルの利用が違法なのかどうがが一般的には曖昧な認識になっているのです。トレイルの利用は違法ではありません。訪問者はトレイルヘッドの看板を読み、最終的にはハイカー自身の判断に委ねられています。

 そして、インデファティガブル山トレイル閉鎖に関して大きな問題は、トレイル廃止はハイカーの安全のために廃止されたと誤解している人が多いというものです。
 訪問者の安全はもちろん州立公園にとって最優先事項ですが、インデファティガブル山に関してはグリズリーの生態保全が公式トレイル閉鎖の理由です。
Friends of Kananaskis Countryの議長によると

 この地域にはダムを含む通過障壁があり、Indefatigable周辺はグリズリーの個体群が健康な個体群を維持するために必要エリアです。
 インデファッティゲーブル山の高現地はグリズリーにとって巨大な食料源となっており最高の住居エリアです。そこでの人間の活動はグリズリーをそのエリアから追いやり理想的ではない地域に巣を作るように強制し、繁殖の成功を低下させます。
 ハイカーがトレイルを使用することで、急激に減少しているグリズリーの人口に影響を与えます。

との事です。

 トレイルの廃止された経緯を考え、今後バンフTVではこのハイキングコースを紹介しない事を決定しました。素晴らしい景色でインスタの投稿がどれだけ多くの「いいね!」を獲得出来るとしても、立ち入るのには現時点では反対の立場をとって行こうと思います。
 カナナスキスカントリーのサイズは4,200平方キロメートルを超えており、代替のハイキングオプションを見つけるのには十分な広さです。
 絶滅危惧種の拠点として知られている地域でのハイキングを選ばなくても、サレール・リッジなどでは同じようなハイキング体験が可能です。SNSの写真を見てこの夏訪問を考えている方はぜひ上記の事情を考慮に入れて頂ければと思います。

頂上の景色は4分25秒から