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カナダのインフレ率、過去10年で最大

 カナダ統計局によると、カナダのインフレ率は5月に3.6%を記録。これは10年で最も速いペースです。統計局は水曜日のニュースリリースで、住宅や車、食品、エネルギー、消費財に至るまで、ほぼすべてのコストが通常よりもはるかに速いペースで上昇していると発表しました。

 住宅価格は1年間で4.2%増加しました。また、冷蔵庫などの耐久消費財も4.4増加しました。これは、1989年以来最も速いペースです。特に家具の価格は過去1年間で9.8%上昇し、1982年以来最大の上昇となりました。

 ガソリン価格は過去1年前に比べてで43%上昇しました。これは、コロナ後にガソリン価格が極端に下落したため特に高く見えます。しかし、月次ベースでさえガソリン価格は先月4月のレベルと比較して5月に3.2パーセント上昇しました。

 新車の価格も過去1年間で5%上昇ています。これは2016年以来最大の車両価格の最大の上昇ですが、その理由は半導体の継続的な不足であり、マイクロチップを使用するものすべての価格を高騰させている世界的な傾向です。

 そして旅行者向け宿泊施設の価格は6.7%上昇しました。これは、パンデミックが始まり、ホテル滞在の需要が急落して以来、最も高い割合です。

 CIBCのエコノミストAveryShenfeldは過去一年の価格上昇率は見張るものがありますが、今年5月の数値は経済のほぼすべての側面が低迷していた2020年5月の状況と比較されていることを覚えておくことが重要だと述べています。

「価格は1年前に比べて高く見えますが、それは1年前の価格がCOVIDの第一波の中で底堅いレベルだったからです。2019年春の価格と比較して価格を測定した場合、実際にはそれほどインフレ率は高いと思えません。」

 高インフレが続く場合、カナダ銀行はより高い金利政策で市場を沈静化すために経済介入する必要があるかもしれませんが、今のところ政府は現在のインフレが恒久的な損害を引き起こす可能性について心配していません。

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