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カナダのクリスマスツリー不足が深刻!その理由とは?

気候変動の影響がカナダ全土のクリスマス ツリー農場に打撃を与えています。

ブリティッシュコロンビア大学の森林保全科学部門の責任者であるリチャード・ハーメルン氏によれば、クリスマスツリーが適正なサイズに達するまでに8年から12年かかり、若い苗木は特に気候変動のリスクにさらされているとの事です。

BC州の大部分は、過去 2 年間の夏の間、長引く干ばつと極度の暑さに見舞われています。クリスマスツリー用に植林された苗木の根は、まだ表近くの非常に乾燥した土壌の層までにしか成長していません。若い苗木は十分な水分が取れず立ち枯れの可能性があるとハーメルン氏は説明しました。

一方、若い苗木の根は十分深い所に達していないので、洪水の際に浸水するリスクもあり、湿った冷たい土壌は根の病気のリスクを高めるともハーメルン氏は指摘しています。

2021年11月、記録破りの大雨により、BC 州南西部全体で大規模な洪水が発生しました。カナダ クリスマス ツリー協会の事務局長であるブレナン氏は、BC州のクリスマスツリーの苗木は現在のところ元気に見えますが、洪水の影響は時間の経過とともに明らかになる可能性があると述べています。

ケベック州、オンタリオ州、ノバスコシア州では、他州よりもクリスマスツリーの生産が盛んですが、これらの州の農家も、ますます極端で季節外れの天候の影響に取り組んでいます。

ハーメルン氏は、気候変動が温暖化を引き起こし、害虫の活動を活発化させ、干ばつや病気によってすでに衰弱している樹木を苦しめる可能性があると指摘しました。

気候変動だけが農家を悩ませ、カナダの本物のクリスマス ツリーの在庫を脅かしている要因ではありません。クリスマスツリー農家は数年前から減少傾向にあります。

樹木が望ましいサイズに達するまでに約 10 年かかるため、2008 年の景気後退時にカナダと米国の樹木農場の閉鎖が増加しました。カナダ統計局のデータによると、2011 年から 2021 年の間に、クリスマス ツリー農園の総面積は 20,000 エーカー近く縮小しました。

またクリスマスツリー生産者の平均年齢は 65 歳から 85 歳であり、長年の農家が引退するため、若い世代はこの分野に参入しなくなっているとブレナン氏は述べています。

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