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アルバータ州政府の新政策、トランスジェンダー若者の未来に暗雲

アルバータ州政府、トランスジェンダー若者の権利に制限を加える政策を提案

アルバータ州のダニエル・スミス首相は、性教育、スポーツ参加、医療サービスへのアクセスに関わる若者のプライバシーについて、厳格な規制を導入する一連の政策変更を発表しました。この提案は、特にトランスジェンダーや2SLGBTQ+コミュニティに属する州内の若者たちの権利とプライバシーに大きな影響を及ぼすものです。

新たに提案された規制により、15歳以下の子どもたちへのホルモン治療や思春期ブロッカーの使用、性別適合手術が原則として禁止されます。ただし、既に治療を受けている子どもたちはこの制限の対象外とされます。また、17歳以下の若者への性別適合手術についても、州は禁止の方針を明確にしました。

さらに、15歳以下の生徒が学校で名前や代名詞を変更する際には保護者の許可が必須とされ、16歳および17歳の生徒については保護者への通知が義務付けられます。性の健康、性同一性、性的指向に関する授業への参加にも、子どもたちが保護者の許可を得ることが要求されます。

スミス首相は、「トランスジェンダーとして自認する子どもたちへ、身体を変更する選択について、あなたが成熟してから安全に、十分な理解を持って決断できるよう、これらの政策を実施します」と語りました。

これらの授業で用いられる第三者提供の教材は、教室に持ち込まれる前に教育大臣の承認が必要となります。また、州はスポーツの分野でトランスジェンダー女性の女性スポーツへの参加を制限し、「女性専用」リーグの設立や共学部門の拡大を進めるとしています。

この政策の発表は、即座に反発を受けました。アルバータ州の野党党首、レイチェル・ノトリー氏は「これらの政策は誤情報に基づき、保護すべき若者たちを標的にしています」と批判し、「ダニエル・スミス首相は、若者たちの命を危険に晒しています」と述べました。

これに対し、スミス政府が提案する政策変更を撤回するよう求める署名活動が開始されています。

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